漠然とした想いを形に

事業の見える化で円滑な承継を


居酒屋しま正

住 所:福岡市博多区麦野5-23-1-105
設 立:2001年
従業員:2名(他パート)


2023年10月頃

専門家を頼って事業承継を本格的に!

代表の島﨑正則さんが脱サラして2001年に創業した居酒屋しま正。創業から場所を変えず、昼のランチから夜の宴会まで、家族客、会社員など幅広い客層に支持されている焼鳥居酒屋です。
正則さんは15年以上ともに働いてきた息子の英清さんに、なるべく良い形でお店を引き継ぎたいと考えていました。その想いを形にすべく、しま正の記帳指導を担当していた商工会議所職員が、福岡県事業承継・引継ぎ支援センターを紹介。センター担当者との面談を経て、「事業承継計画書」の作成に取り組むことになりました。

2023年10月

事業の見える化で引き継ぎ内容を明確に!

「事業承継計画書」の作成は、定休日の月曜日に行うことに。専門家(中小企業診断士)のサポートを受けながら、事業の分析に取り組みました。
その中で、メニューやリピート率の高さから、お店の経営理念である「居心地の良い場所、食材へのこだわり、温かみのある家庭の味」が、強みであることが共有できました。加えて「高騰する原材料費の柔軟な価格転嫁」や「パートスタッフの教育」、「IT化」などの課題も浮き彫りになり、良い形でお店を引き継ぐためにやるべきことが、次第に見えてきました。
そして、スタッフ評価の標準化、管理会計効率化などの事業の改善に取り組み、並行して後継者の育成も行うことに。育成は、経営ノウハウの継承やメニュー開発力の強化、若手経営者との交流等、多岐にわたる内容を、時間をかけて進めていくことになりました。

現在

共有したお店の未来像に向けて、計画的に承継!

円滑な事業承継のためには、ある程度時間をかけて「見える経営資源(ヒト、モノ、カネ)」と「見えない経営資源(ブランド、ノウハウ、技術など)」の両方を後継者に引き継ぐことが肝要です。そのためしま正では2026年の年初の事業承継を予定し、現在も計画的に事業承継に向けた取組みを進めています。
正則さんは、近隣の多くの顧客に支持されてきた歴史を大事にしつつも、後継者の英清さんに、新しいことにも果敢にチャレンジしてほしいという考えを持っています。その基盤となる、変わらない良さの継承に、これからも親子で取り組んでいきます。

※資料提供:福岡商工会議所