きもの装美着付学院

事業引継ぎ概要

譲渡者 きもの装美着付学院 代表者 八尋佐喜夫(85歳)
売上高(14百万円) 従業員数(3人) きもの着付教室の運営
譲受者 合同会社RENTA 代表者 安部光弘
売上高(38百万円) 従業員数(3人) 不動産賃貸業、結婚相談所
譲渡方法 事業譲渡
引継ぎ期間 2ヶ月
支援方法 センター内マッチング案件

事業引継ぎまでの経緯

①八尋佐喜夫社長はもともと博多織屋で働いていたが、定年後、それまでの経験を活かし、着付教室に就職。その後、平成6年に独立し、きもの装美着付学院を創業。無調で着物着付教室の運営を行っていたが、数年前に体を壊してから、思うように営業活動が出来ず、業績が下降傾向であった。
体調のこともあり、従業員に事業承継の打診をしたが、該当者が見つからず、2019年8月に当センターに来所。きもの文化を後世につなげて行くためにも事業を存続させたいとの強い思いでM&Aを決断した。

②センターにて月1回、譲受(買い)希望事業者に配信している情報メール便にて案件をご紹介したところ、合同会社RENTAの安部氏よりお問合せがあった。

③安部氏は自身も結婚相談所の運営をされており、同事業とシナジー効果があり、また、日本の伝統的な着物文化を後世につなげていきたいとのお気持ちから本事業を承継することを決断された。

④安部氏は今後ご自身の事業での経験を活かし、Webや広告媒体を駆使し、新規および既存顧客への広報活動を推進し、売上アップを目指すとのこと。

事業引継ぎ支援センターでの対応内容

コロナウイルスの影響で事業が止まっている中、早急に譲渡したいとの意向であったため、ご紹介から成約までの様々な段取りをできるだけスピーディーに行うよう心掛けた。また、トップ面談の際、進行役として双方のご意向を取りまとめ、スムーズに交渉が進むよう支援した。このことにより、早期の引継ぎを実現することができた。

事業承継後の新たな取組み

  • 過去10年以内の着付け教室修了生(約2,800名)にかわら版を発送(R2.10、R3.7)
  • スマホでの閲覧に対応したホームページの改修
  • 若い着付講師を2名雇用し、InstagramやFacebookの公式ページを開設
  • 福岡市内の拠点開設(福岡市中央区春吉)、本校の新築移転(筑紫野市二日市西)
  • 学院の修了生等に着なくなった着物を無償で譲って頂き、その着物を活用して、若い女性にサブスクリプション形式で着付けや和装に親しんでもらう「気軽に着物女子」の事業を令和3年8月にスタート

後継者の思い

私自身も父が三味線奏者だったことから、日本の伝統文化の継承に少しでも寄与できたらと考えて事業を引き継ぎました。引き継ぎ後はコロナ禍から集客に苦戦していますが、今後は福岡県内でも最大のマーケットである福岡市・天神エリアで、若手着付講師によるSNSでの発信等を通じて、着物や和装の良さを広めていきたいと考えています。